先日、奈良ホテルに泊まりました。
宿泊する晩、用事を済ませてから22時頃に車でホテルに戻りました。
ホテルへと続くゆるやかな坂を上りはじめる辺りで、二匹の鹿がのんびりと歩いていました。
ひらひらと舞う桜の花びらが道沿いの灯篭の薄明かりに照らされて、とても幻想的でした。
奈良ホテルは明治42年(西暦1909年)に創業したホテルで、関西の迎賓館として開業しました。
天皇陛下をはじめ皇室の方々もご利用されているそうです。
奈良ホテルはもともとあった本館と昭和59年(西暦1984年)に開業した新館がありますが、今回は本館に泊まりました。一泊してみた感想は、地理的特徴や季節の影響もあるかもしれませんが、とても穏やかな気持ちで過ごせて、心身ともに癒されました。
朝食をいただいたメインダイニングルームの「三笠」という部屋からは、座る位置にもよりますが興福寺の五十塔が見えます。
宿泊した部屋はスタンダードでそれほど広くはありませんが、天井が高く、マントルピースがあるのが特徴です。
前日にホテルのショップで購入しておいたホテルオリジナル紅茶を、宿泊した翌朝に部屋に備え付けのポットでいれて、贅沢な気持ちでいただきました。
奈良ホテルは、奈良公園や興福寺、県庁などがある奈良市の中心まで歩いて行くこともできます。
実際にホテルから三条通りのお土産屋さんが並ぶエリアまで、短い距離でしたが歩いてみました。
あちこちに花びらを散らす桜があり、荒池の向こうに休んでいる数匹の鹿がいました。
ホテル周辺ではくまばちが挨拶によく来ます。時おり吹く風が心地よく、いつまでも散歩を続けたかったです。
奈良への滞在は一泊二日でしたが、その後の生活の支えになるくらい幸せな時間を過ごせました。